情報・生命工学概論Ⅰ・Ⅱ
情報・生命工学概論Ⅰ及びⅡは、情報・生命工学群担当全教員のオムニバス講義により実施します。各教員が、自身の研究テーマや研究領域、専門分野と関連産業の動向について解説します。本学の情報・生命工学群において学修、研究する内容を理解するための基礎知識を学ぶと共に各研究分野と社会との関連についての理解を深めます。
情報・生命基礎実習
基礎的な実験を通して、情報・生命工学研究における物理的、化学的、生物学的実験の実施に必要な基本的な操作とその原理、実験結果の報告書(レポート)のまとめ方などを学びます。大学での実験科目を開始するにあたって、安全教育を実施します。重量・容量測定実験、分光分析、滴定などの定量実験、顕微鏡による観察実験、電気回路及び電子回路に関する実験を行い、使用する実験機器や器具の基本的取り扱い方法を学び、原理・法則を理解します。
プログラミング言語・演習
プログラミングとはコンピュータに与える命令を順番通りに並べる作業です。大量のデータを高速に処理する事が求められる情報化社会において、プログラミングの重要性は増すばかりです。プログラミング言語・演習では、簡単な計算問題や条件判断をどのようにプログラミングによって解決するかを学修します。これらを通して変数や分岐などプログラミングの基礎となる考え方(プログラミング的思考)やその実装方法を身に付けます。
データ構造とアルゴリズム
良いプログラムとは、速く実行できたり、大量のデータを効率よく処理できたりするプログラムです。データ構造とアルゴリズムでは、良いプログラムを書くための基本的な知識を修得します。例えば、地図をコンピュータに格納するためのデータ構造や、目的地までの近道を見つけるアルゴリズムなどは、私達の社会生活で日常的に使われています。START からGOAL までの行き方は13通りあり、長さ16の最短経路は1つだけです。最短経路を見つけるにはダイクストラ法というアルゴリズムを使います。
プログラミング言語・演習Ⅱ
プログラミング言語・演習Ⅱは、1年次に開講されているプログラミング言語・演習で学んだC言語の基礎に続いて、文字列、ポインタ、構造体、ファイル処理、標準ライブラリなどの実用的なプログラムを作成するためには欠かせない文法事項を学びます。これらは卒業研究や専門科目における課題を解くために必要なプログラミング技術となります。講義による文法事項の説明、知識確認の小テスト、プログラム作成課題を通して理解を深めていきます。
ゼミナール
情報システムプログラムを選択した学生は、3年次後期に研究室に仮配属になりゼミナールを受講します。受講者は事前に研究室を訪問して教員と話し、希望の研究室を選びます。各研究室の割り振り人数には上限を設け、少人数制をとっています。少人数制のジムで好きなメニューを選び、インストラクターの個別指導を受け、参加者が互いに声を掛け合って研究のための基礎的な筋肉をつけます。和やかな雰囲気の中で知識を血肉とすることができるのは、小さな大学が持つ大きなメリットです。
医用画像工学
画像処理技術は、MRI やCT などの医療用画像診断技術において、診断の確度を高めたり、病変部を特定するために重要な役割を果たしています。本講義では、ヒトの脳MR 画像を用いて、コントラスト変換や脳領域の輪郭抽出などの画像処理に関する基本的な概念を学修することができます。画像処理に関する様々なアルゴリズムを学んだあと、学生自身でプログラムを組み動作させることで、視覚的に画像処理の効果を体感できる点が特徴的です。
電子回路
生体から計測した小さな電気信号などをコンピュータなどで処理するためには、信号を大きくする増幅回路が必要です。この講義では増幅回路の働きと特徴を理解するために、構成要素がそれぞれどのような働きをするのか学びます。はじめは主役であるトランジスタの動作原理を中心に説明し、信号を増幅できる仕組みを明らかにします。よく用いられる増幅回路をパターンに分解することで理解を深めます。さらに、トランジスタを用いた回路の応用例として信号の発生や選択に利用できる回路も示します。
情報・通信論
情報の概念と定量的表現、サイバネティクスと情報を媒介とするシステムの基本的概念、計算機に代表される論理的情報論の基礎概念、生体・音声・通信・画像の処理、脳が行っている知的処理に代表される数理的情報論の基礎概念について解説します。また、授業では、コンピュータ上のシミュレータを用いて音声を例題とした処理の演習も体験します。
有機化学I
生物応用プログラムで学習するタンパク質や遺伝子など、生物の構成成分やその機能をつかさどる化合物は、いずれも炭素を骨格とする「有機化合物」で構成されています。生物応用プログラム1年次必修科目「有機化学I」では、生物におけるこれら生体物質の特性を理解するため、有機化合物を構成する原子間の結合の仕組み、化合物命名法や、立体構造など、有機化合物についての様々な基礎的な知識を学びます。
生化学Ⅰ
生化学Ⅰは、生体分子を働かせるための様々な仕組みを学びます。授業では、生命科学全般を理解する上で欠かせない、核酸、タンパク質、糖、脂質などの生体分子についての基礎知識を修得します。講義を通して、それぞれの生体を構成する分子が生命現象の機能の維持に働く役割について理解を深めます。
分子生物学Ⅱ
分子生物学II では、多細胞生物が1つの受精卵からどのように色々な細胞をつくり出し色々な組織を形成していくのかを学びます。具体的には、幹細胞と幹細胞ニッチ、細胞極性と非対称細胞分裂、細胞増殖と細胞分化、細胞死、シグナル分子と細胞表面受容体、シグナル伝達分子、細胞内シグナル伝達経路に関する基本的な事柄を解説します。
研究室
将来について
取得可能な資格
卒業後の主な進路
- 進学(大学院博士前期課程)
- 情報通信企業
- 機械・医療用機器等関連企業
- 国家公務員
- 地方公務員
- 食品・化学・医療品関連企業 ほか