住宅やオフィスビルなどにおける室内の暑さや寒さの問題、梅雨期・夏期の高湿度と冬期の過乾燥の問題、PM2.5などによる空気汚染といった室内環境の研究に取り組んでいる他、建物外皮の断熱・気密化、太陽光・太陽熱といった自然エネルギー利用など、建築物の省エネルギーについて研究しています。研究を通じて「省エネ」で「快適」、かつ「健康」な住環境の実現を目指します。
地盤を土粒子一粒一粒のミクロの視点から見直すことによって,土粒子~水~空気の3相から成る「土・地盤」の物理・力学的特性を一から考え直します。これにより,大雨や地震の時に地盤災害が生じるメカニズムを明確に定義し,土砂災害発生までの余裕度や,地震時の液状化発生危険度などを定量的に示します。また,過去の自然災害事例を研究して地形ごとの危険度を分析したり,地盤の奥深くの調査技術の開発等も行っています。
水理模型実験と数値計算を駆使して、実河川の水理の諸現象の解明に取り組んでいます。流れを可視化し、治水や防災に役立てる実用的研究にも展開します。
オミックス(Omics、オーミクス)は、「すべて」などを意味するomeに「学問」を意味するicsを合成した造語で、膨大な生物学的情報から相互作用や機能を解析する分野です。特に植物や環境データに注目しており、生物と環境の相互作用を理解することで、農業への応用や環境保護への貢献を目指します。
日本では人口が減少する傾向にありますが、世界的には今後も人口が増えていくと予想されています。そのため、安定した食糧確保は地球規模での重要な課題です。食糧を下支えする植物に着目し、植物免疫の仕組みを解明することで、安定した食糧供給への寄与を目指しています。
パン、酒類、味噌、醤油は、微生物である酵母の働きで作られる発酵食品です。発酵食品を作る微生物、酵母や酵母の遺伝子を研究し、よりよい製品を作るお役立ちをしたいと思っています。酵母は、微生物ですが、ヒトと同じ真核生物で、哺乳類のオスメスに似た「接合性」があります。この接合性を利用して、優良な酵母菌株を育種して、高品質な発酵食品製造に寄与することをめざしています。
動くことのできない植物は、外敵や環境の変化に適応し生長するためいろいろな機能を獲得しています。特定の植物系統がもつ特徴的な性質、機能は品種改良や生産性向上に役立っています。これらを明らかにすることで、植物の能力を最大限発揮し、生産性を向上させることを目指して研究をしています。