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第11回 日本e-Learning大賞のニューテクノロジー賞を受賞 総合デザイン工学科 原島教授「LMSの連結から生まれるリソースの共有と恊働学習」

2014年11月11日

前橋工科大学 総合デザイン工学科 原島秀人教授が、第11回日本e-Learning大賞の部門賞であるニューテクノロジー賞を受賞しました。

【日本e-Learning大賞について】

日本e-Learning大賞は、今年で11回目を迎え、ビジネス界と教育界を含んだ日本最大のe-Learningに関するコンテストです。 例年、表彰式を兼ねて、e-Learning Award Forum と題した3日間に及ぶ大会が東京で開かれます。年々規模が大きくなり、今年のコンテスト応募件数は122件に上りました。 受賞は狭き門と言えます。 受賞作品の多くは企業や団体での取り組みで、個人エントリーでの受賞は稀なケースです。 「ニューテクノロジー賞」の受賞は原島秀人教授と彼の研究チームが今まで誰も行って来なかった新しい形態のe-Learningスタイルを考案し、実践した功績が高く評価されたものです。 授賞式は11月12日(水)にお茶の水のソラ・シティー・ホールで行われます。

名称: 第11回 日本e-Learning大賞

主催:
e-Learning Awards 2014 フォーラム実行委員会
日本工業新聞社(フジサンケイ ビジネスアイ)

後援:
経済産業省、文部科学省、総務省、厚生労働省

目的:
本大賞は、新しいeラーニングの可能性を例証し、ブロードバンド社会におけるeラーニングの健全な 発展、市場の確立およびコンテンツ・サービス提供企業の育成を支援することを目的としています。

【受賞作品について】

受賞:《部門賞》 ニューテクノロジー賞
受賞者:前橋工科大学 総合デザイン工学科 原島秀人 教授
タイトル:LMSの連結から生まれるリソースの共有と恊働学習

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受賞作品内容のあらまし

一般にLMSは学習権限が与えられたユーザのみがコース内のプログラムを学習できるというスタイルである。 原島 秀人と彼の研究グループはこのようなLMSの閉鎖性を打破するべく、複数のLMS間でリソースを共有したり、学習者同士の交流を図るという研究を5年間続けてきた。 その結果、日本各地(5大学)に分散するLMSサイトをつなぐ「連合LMS」の構築に成功した。

まず、Mnet (Moodle Networking)を活用し、複数の大学の学生がハブとなるMoodleサーバに置かれた学習リソースを直接的に遠隔利用する試みを行った。 次に大学間交流のための「交流フォーラム」、コラボレーション活動のための「恊働データベース」の実践も行った。

この間、リモートユーザを自動的に色分けして表示させる仕組みを作り、Moodleに実装した。 これにより、大学間でのライバル意識が学習意欲向上にもつながったというアンケート調査結果を得た。

反面、学習アウトプット(成績)を各LMS間で共有出来ないというMnetの限界も露見した。 これを解決する仕組みがLTI (Learning Tools Interoperability)である。我々は大学間で新たに恊働データベースを設定し、各人のエントリーをピア評価させた。 更にその評価値をLTIを通して各々のMoodleサイトのコース成績表に自動的に登録させることに成功した。

この様なMnetやLTIを利用してLMSを連結させることにより、今後のe-Learningは新しい時代を迎えることになろう。 即ち、異なるLMSで学習する学習者が自由に交流することが可能になり、一つのLMS上の学習リソースを多くの人達でシームレスに共有する事も可能になり、そのリモート学習成果もローカルに引き出して活用することができる、という時代である。

>> e-Learning Awards 2014 フォーラム 第11回 日本e-Learning大賞 受賞者発表