2014年12月アーカイブ

授業紹介

生命科学と情報科学の基礎及びプログラミング技術を修得し、4年次には研究室でゲノム情報や情報ネットワーク分野における問題を解決する卒業研究に取り組みます。実習とチームワークを重視しています。

ゼミナール

生命情報学科の学生は、3年次後期に研究室に仮配属になりゼミナールを受講します。受講者は事前に研究室を訪問して教官と話し、希望の研究室を選びます。当学科では各研究室6名以下の割り振りになっています。少人数制のジムで好きなメニューを選び、インストラクターの個別指導を受け、参加者が互いに声を掛け合って研究のための基礎的な筋肉をつけます。和やかな雰囲気の中で知識を血肉とすることができるのは、小さな大学が持つ大きなメリットです。

情報ネットワーク

日常利用している携帯電話、電子メール、ウェブページなどは、どのようにつながっているのでしょうか?データ送受信の仕組みを明らかにし、情報ネットワーク全体の展望を示します。また、機械同士の通信(Internet of Things: IoT) など、今後のネットワークの展開に伴い、生活がどのように変化していくのか考えていきます。

研究室

理論生物研究室 担当教員/本間 桂一

DNA配列などの生物関係の大量データの山をコンピュータにより選別し、病気の発症メカニズムなどの宝探しをしています。

テーマ例
  • タンパク質の構造、配列、機能解析/ゲノム解析/DNAの変異と疾病の関係
学びのキーワード
  • バイオインフォマティクス/ゲノム情報処理/データベース生物学、タンパク質/構造生物学/天然変性領域

生物情報化学研究室 担当教員/中村 建介

われわれ生物の姿や行動がどのようにして形作られているのかを知るために、ゲノムDNAの持つ「情報」を計算機で調べています。

テーマ例
  • 次世代シーケンサによる塩基配列データの解析
  • 分子軌道計算・分子力場計算・分子動力学計算などによる計算化学解析
  • タンパク質の配列及び立体構造解析・基質との相互
学びのキーワード
  • バイオインフォマティクス/微生物ゲノム解析/金属タンパク質/理論有機化学/次世代シーケンサ

タンパク質情報研究室 担当教員/福地 佐斗志

近年、生物学で得られるようになった大量のデータをコンピュータで解析し新しいことを発見したいと思い頑張っています。

テーマ例
  • タンパク質構造・配列解析、ゲノム情報処理
  • 生命情報データベース構築等
学びのキーワード
  • バイオインフォマティックス/データベース生物学/プロテオーム情報処理

ネットワークセキュリティ研究室 担当教員/三河 賢治

パズルのような数学問題から、ネットワークセキュリティの技術開発、セキュリティを意識した情報システムの設計まで、はばの広いテーマを研究しています。

テーマ例
  • 組合せ集合の列挙手法の設計
  • パケット分類に適したデータ構造の開発
  • セキュアな情報システムの設計
学びのキーワード
  • アルゴリズム/ネットワークセキュリティ/情報システム設計

オミックス情報処理研究室 担当教員/蒔田 由布子

植物のゲノム配列や環境データを解析することで、生物と環境の相互作用を理解し、農業や環境保護への貢献を目指しています。

テーマ例
  • 遺伝子の発現制御メカニズムの解明
  • データベース構築
  • 植物ゲノム科学おける環境と遺伝子制御
学びのキーワード
  • 植物バイオインフォマティクス/データサイエンス/次世代シーケンサー

バイオインフォマティクス研究室 担当教員/佐藤 眞木彦

遺伝的アルゴリズムやサポートベクトルマシンなどの知的情報処理を中心に、ウェーブレット変換などとも組合わせた新たな適用分野を研究しています。

テーマ例
  • バイオインフォマティクス、及びそのシステム
  • 遺伝的アルゴリズムを適用した最適化問題
学びのキーワード
  • バイオインフォマティクス/タンパク質の立体構造予測/遺伝的アルゴリズム/免疫アルゴリズム/最適化

システム生物学研究室 担当教員/関口 達也

酵素反応の解析を行っています。そのために必要なアプリの開発や、微生物の代謝過程を数式で表現する方法の研究を行っています。

テーマ例
  • システム生物学実験研究者のための生化学反応シミュレータの設計・開発
学びのキーワード
  • バイオインフォマティクス/コンピュータシミュレーション/生体生命システム情報学

理論計算機科学研究室 担当教員/遠山 宏明

コンピュータで問題を解くために用いるアルゴリズム(計算方法)とそれに要する計算の手間(計算量)に関する研究しています。

テーマ例
  • クラスPとNP間の階層に関する研究
  • 最適化問題に対する近似手法に関する研究
  • 量子情報理論に関する基礎的研究
学びのキーワード
  • 計算量理論/近似アルゴリズム/量子情報理論

生体分子ダイナミクス研究室 担当教員/優 乙石

蛋白質など生体分子の形や動きを分子レベルで調べています。コンピューターで分子をモデリングして、計算機によってその動きをシミュレーションしています。

テーマ例
  • 蛋白質の形や動きを分子レベルで調べる
  • 蛋白質と小さな分子(水分子や薬剤分子など)との相互作用を調べる
  • 細胞内の特殊な環境が蛋白質の機能に与える影響を調べる
学びのキーワード
  • 分子シミュレーション/蛋白質立体構造、ダイナミクス、相互作用/細胞環境

情報システム研究室 担当教員/冨澤 眞樹

拡張現実を利用したカード型教材、遊びながら学ぶという療育システムや小型コンピュータを使ったセンサーノードを開発しています。

テーマ例
  • 情報システムの分析/設計/開発/評価(情報推薦システム、コンテンツマネジメントシステム、教育システム)、組込みシステム(マイクロプロセッサ応用、組込みソフトウェア)
学びのキーワード
  • 計算機システム/情報ネットワーク/ソフトウェア/ウェブ情報学/学習支援システム

将来について

取得可能な資格

  • ITパスポート試験
  • 基本情報技術者試験
  • 応用情報技術者試験
  • 医療情報技師

卒業後の主な進路

  • 本学または他大学の大学院進学
  • 情報通信関連企業
  • 製造関連企業(機械・電気・精密機器など)
  • 金融機関
  • 公務員 ほか

カリキュラム・卒業認定基準

CURRICULUM POLICY

生命情報学科では、ディプロマ・ポリシーを達成するために、共通教育科目、専門教育科目(専門基礎科目、専門科目)に分けて、以下のカリキュラムを開設し、年次に従って実施します。

  1. 1年次においては、共通教育科目を中心とし、生命情報に関する専門基礎科目も学ぶ。生命情報学科でもっとも重視しているプログラミングの演習は1年次から開始する。
  2. 2年次においては、1年次で学んだ専門基礎科目を発展させた科目と、情報ネットワーク分野とゲノム情報分野に共通する専門基礎科目を学ぶ。
  3. 3年次では、情報ネットワーク分野とゲノム情報分野に関する専門科目を学び、ゼミナールでは専任教員の研究室に所属して、卒業研究で扱う専門分野の基礎を学修し、その分野の理解を深める。
  4. 4年次の卒業研究では専任教員の研究室に所属し、与えられた研究テーマについて調査・実験・研究を進めながら、技術論文のまとめ方、プレゼンテーション技術、討議の仕方などを学ぶ。

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DIPLOMA POLICY

卒業に必要な単位数を修得し、以下に示す能力を有すると認められたものに学位を授与します。

  1. コンピュータ、データベースおよびネットワークシステムの仕組みと働きに関する基礎的な知識を有し、それらを活用することができる。
  2. 分子生物学、ゲノム科学に関する基本的な知識を持ち、医療、製薬、農業などのバイオテクノロジーに関する最新の技術情報を理解することができる。
  3. 基本的なプログラミングを行う能力があり、与えられた問題を解決するために必要なプログラムを作成できる。
  4. 社会的に高い倫理規範を持ち、自らの知識を社会貢献に役立てようとする強い意思を持つ。
  5. 文書、および口頭でのプレゼンテーションにより、アイデアを共有することができる。
専門教育科目
専門基礎科目
専門科目
必修
選択
必修
選択
1年次
前期
情報リテラシ
後期
プログラミング言語・演習Ⅰ
数理論理学
情報基礎数学Ⅰ
生物化学の基礎
論理回路
先端生命情報学講義
2年次
前期
プログラミング言語・演習Ⅱ
データ構造とアルゴリズム
離散数学Ⅰ
情報基礎数学Ⅱ
計算機構成
バイオインフォマティクス
数値計算法
生物情報解析・演習
後期
プログラミング言語・演習Ⅲ
生命情報学概論
情報ネットワーク
情報基礎数学Ⅲ
離散数学Ⅱ
データベース
シミュレーション工学
分子生物学の基礎
コンピュータアーキテクチャ
3年次
前期
プログラミング言語・演習Ⅳ 医療情報システムⅠ
オペレーティングシステム
オートマンと形式言語
コンパイラ
情報セキュリティ
ソフトコンピューティング
データマイニング
コンピュータグラフィクス
バイオシミュレーション
機能ゲノミクス
分子生物学Ⅰ
遺伝情報学
後期
ゼミナール 並列分散処理
計算理論
数理計画
ヒューマンコンピュータ・インタラクション
医療情報システムⅡ
プロテオミクス
分子生物学Ⅱ
ソフトウェア工学
4年次
前期
卒業研究
後期

» 3つのポリシー 工学部

教員紹介

氏名
役職
専門分野
研究室HP
教授
生物情報学 計算機化学
生物情報化学研究室:われわれ生物の姿や行動がどのようにして形作られているのかを知るために、ゲノムDNAの持つ「情報」を計算機で調べています。
教授
ソフトコンピューティング 最適化手法
教授
機能ゲノム学 ゲノム情報科学
機能ゲノミクス研究室:生物相互作用ネットワーク(生態系、遺伝子網など)を研究しています。データ解析と計算機シミュレィションの方法で行います。
HP
教授
知能情報学
知識情報処理研究室:データ・知識・インテリジェンスを中心とする人工知能や知的情報処理技術の基礎から応用にわたる広範囲の研究を行っています。
教授
計算機生物学 生物物理学 タンパク質情報学
理論生物研究室:DNA配列などの生物関係の大量データの山をコンピュータにより選別し、病気の発症メカニズムなどの宝探しをしています。
准教授
バイオインフォマティクス 遺伝的アルゴリズム
免疫アルゴリズム
バイオインフォマティクス研究室:当研究室では、現在、ウェーブレット変換とサポートベクトルマシンを応用した遺伝子のプロモータ解析について、研究しています。
准教授
計算機生物学、タンパク質情報学
タンパク質情報研究室:近年、生物学で得られるようになった大量のデータをコンピュータで解析し新しいことを発見したいと思い頑張っています。
准教授
生物情報科学
システム生物学研究室:酵素反応の解析を行っています。そのために必要なアプリの開発や、微生物の代謝過程を数式で表現する方法の研究を行っています。
准教授
理論計算機科学
理論計算機科学研究室:コンピュータで問題を解くために用いるアルゴリズム(計算方法)とそれに要する計算の手間(計算量)に関する研究しています。
講師
計算機工学 教育工学 計算機科学 情報システム
情報システム研究室:拡張現実を利用したカード型教材、遊びながら学ぶという療育システムや小型コンピュータを使ったセンサーノードを開発しています。

生命情報化学研究室

生命現象の根幹をなすタンパク質の構造やタンパク質の設計図である遺伝子情報の解析を行っています。近年発達の目覚ましい次世代シーケンサーと呼ばれる機器から得られる膨大なデータを解析し、人間に理解できるかたちに可視化するためには計算機の能力が不可欠です。学部教育でプログラミング技術を身に付けた学生達とともに楽しく研究を進めています。

情報システム研究室

私の研究室では「自身の置かれた環境で、興味ある課題を見出し、工学や心理学などの知識を駆使しながら、その課題を解決する情報システムを設計・開発する」という方針で研究しています。最近では、小学生向けの拡張現実を利用したカード型教材、遊びながら学ぶという療育システムや小型コンピュータを使ったセンサーノードを開発しています。

学科の年間行事予定

2017年度

実施日

行事内容

場所

4月5日 入学式 前橋市民文化会館
4月6日 新入生オリエンテーション 国立赤城青少年交流の家
6月3日 前橋工科大学開学20周年記念講演会 前橋テルサ
7月17日 オープンキャンパス・夏 前橋工科大学
 
8月11日、12日 こども科学教室(参加研究室) 前橋工科大学
8月18日 研究室見学会 前橋工科大学
9月24日 保護者会 前橋工科大学
10月初旬 卒業研究中間発表会 前橋工科大学
10月28日 オープンキャンパス・秋 前橋工科大学
 
年末までに 学科主催・共催の講演会を数回予定 前橋工科大学
 
 
2月下旬 卒業研究発表会 前橋工科大学
 
3月26日 学位記授与式 前橋市民文化会館

在校生・卒業生メッセージ

一人ひとりに寄り添った、勉強しやすい環境がある。

生命情報学科 4年
梅本 千愛 さん
(富山県立南砺福野高等学校 出身)

プログラミングに興味があったので情報工学が学べること、さらに生命科学が学べることに魅力を感じ、前橋工科大学を選びました。授業では、先生やTA(ティーチングアシスタント)の方にわからないところをしっかり教えていただくことができ、勉強しやすい環境だと感じました。プログラミングの授業では、エラーが出たときにどこが間違っているのか試行錯誤することで、忍耐力や新しい考え方が身に付きました。授業では、C 言語とpython を学びましたが、ほかの言語にも挑戦してみたいと思います。
SEとして就職も内定し、社会や人に寄り添ったシステムを作るエンジニアになりたいと思っています。

社会で活躍する先輩からのメッセージ

知識だけでなく、コミュニケーション力が成長した4年間。

株式会社両毛システムズ 組込事業部 組込ソリューション 第1部 オートモーティブシステム課 勤務
椛本 主税 さん
令和3年3月 生命情報学科 卒業
(群馬県立富岡高等学校 出身)

車の制御にかかわるソフトウェア分野の業務を行っています。学生時代に学んだプログラミングの知識や考え方は、今でもコードを書く際の基礎となっていますが、前橋工科大学は先生方と学生と距離が近いことから、知識の習得だけでなく、コミュニケーション力も成長したと感じています。私は3年生の春から就職活動を始め、夏休みにはいくつかの会社のインターンシップに参加しました。早めに行動することで、多くの情報を収集でき、自己分析も入念に行えるため、満足した就職活動を行うことができました。
今後は、仕事面での自己研鑽を続けるとともに、趣味のマラソンで自己ベストを出すことを目標に、自分の時間も楽しみたいです。

このアーカイブについて

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