2023年2月アーカイブ

生命工学領域・福地研究室の大学院生 小澤侑平さんが筆頭著者の論文が公開されました.

本論文は近年,細胞生物学分野で大きな話題となっている液滴を誘導するタンパク質を生命情報学の観点から解析したものである.本解析により,液滴を誘導するタンパク質は天然変性タンパク質が支配的であること,液滴を形成する際に共存する分子の違いにより天然変性領域に違いがあること,一般に認識されている液滴を形成する天然変性領域の特徴は,よく知られたタンパク質のみに見られる特徴であること等,を見出している.

Classification of proteins inducing liquid-liquid phase separation: sequential, structural, and functional characterization.

Ozawa, Y., Anbo, H., Ota, M., and Fukuchi, S. 

The Journal of Biochemistry, 2022, mvac106, 10.1093/jb/mvac106

https://academic.oup.com/jb/advance-article/doi/10.1093/jb/mvac106/6961877?login=false

生命工学領域・福地研究室の安保研究員が筆頭著者である論文が公開されました.本論文は,高精度でタンパク質立体構造を予測プログラムとして近年注目を集めているAlphaFold2が,タンパク質中で立体構造を保持しない天然変性領域をどのように予測しているかを調査したものです.特に,天然変性領域中で他の分子と結合し過渡的な構造を形成する領域(ProS)の予測に注目し解析しています.本研究により,既知のProSの1/3程度はAlphaFold2によりよく予測できること,その中でAlphaFold2の予測スコアが高いもの,低いものでは,ProSが構造を形成したときに,その構造に特徴があること,などを見出しました.

How AlphaFold2 predicts conditionally folding regions annotated in an Intrinsically disordered protein database, IDEAL.

Anbo, H., Sakuma, K., Fukuchi, S., and Ota, M. Biology, 12, 182, 2023. 10.3390/biology12020182

https://doi.org/10.3390/biology12020182

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