アート/デザインの展示・鑑賞体験は、ニューメディアの導入によって近年ますます多様なものとなっています。歴史を参照し、ニューメディアが発明され普及する(インストールされる)過程において、ひとびとの振る舞いや認識がどのように変化してきたかを読み解く当該研究は、まだ知られていないテクノロジーの可能性を予見する意味で大変重要なこころみであると考えています。
前橋市教育委員会の要請を受け、令和6年から群馬県指定重要文化財「横室歌舞伎衣裳」のデジタルアーカイブ制作に取り組んでいます。世界に誇れる歴史的歌舞伎衣裳コレクションでありながら、素材の劣化進行により形状の特性が損なわれつつある「横室歌舞伎衣裳」を計測し、そのデータを3DCGに変換することで、より正確なかたちで未来へ継承する術を模索するこころみです。この取り組みの過程で、3DCGならではの鑑賞法や3Dデータの二次利用に関する提案などが見出され、文化財を活用しつつ保護・保存するという国家的課題に対応する新たな選択肢が示されようとしています。
芸術批評、現代アート分野の芸術祭・展覧会のキュレーション、展示会場の設計、メディアアート作品の制作、ワークショップをふくむコミュニティアート・プログラムの提供、文化財アーカイブスの制作指導、文化財の保護・保存・活用への助言など