地震大国日本おいて、建築構造物の耐震安全性を確保するために、また、省資源や施工性の観点から経済的および力学的に材料を適材適所に配置することにより,優れた性能をもつ新しい建築構造を実験的手法を用いて開発しています。人々の暮らしが地震等の自然災害よって脅かされない世の中が実現できることを目標にし,日々研究に励んでいます。
これまで,鉄筋コンクリート構造や鉄骨鉄筋コンクリート構造の柱梁接合部を対象にその設計法について実験的に研究を行ってきました。その後,鋼とコンクリートを組み合わせた合成構造の研究を主として,その施工性の改善や鋼とコンクリートの接合部の力学的性能の解明を目的に研究を続けています。研究手法を実験的のみならず解析的にも実施し,応力伝達の解明を目的に研究してきました。その成果として,日本建築学会から出版されている「鉄筋コンクリート柱・鉄骨梁混合構造設計指針」や「鉄骨コンクリート(CES)造建物の性能評価型構造設計指針(案)」の執筆に携わり,自身の研究成果を設計指針に反映しております。
さらに,日本建築学会関東支部から出版されている「ー学びやすい構造設計-」シリーズの「合成構造の設計」では鉄骨鉄筋コンクリート構造の設計部分を執筆し,自身の研究成果を基に建築構造設計の初学者向けのテキストをとして分かり易く解説をしています。
・鋼とコンクリートや木材とその他の材料を合成した新しい建築構造部材の開発
・既存部材の耐震性能の確認など
・評定案件における加力実験の実施、実験データの提供
・建築物の耐震性能を高めるための方策に関する相談など