前橋工科大学 研究・産学連携推進本部
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研究分野

アセットマネジメント(安全かつ快適に維持する技術)とレジリエンス強化(災害に強い街作り)に関する研究

構造工学・鋼構造学研究室
担当教員:准教授 宮川睦巳

近年では、インフラ設備の劣化損傷による老朽化問題が着目されています。さらに自然災害の増加によって異常な力によって、構造物が同時多発的に深刻な損傷を負う機会が増えています。私たちの研究室では、人々の命と生活を守ることをテーマに、アセットマネジメント(安全かつ快適に維持する技術)とレジリエンス強化(災害に強い街作り)に関する研究を行っています。

主な研究成果

高度経済成長期以降に膨大に敷設された現在のインフラ設備は、老朽化や大型台風などの自然災害の増加によって、同時多発的に異常な外力に曝されており問題視されている。そのような被災構造物の深刻な損傷を災害直後に短時間で把握し、健全性を評価することは都市機能を維持するうえで急務な課題である。しかしながら、災害直後に構造物に累積した外力の程度を一挙に把握することは困難である。ここで求められているのは、受けた累積外力の程度を迅速かつ簡易的に測定し、構造物に加わるエネルギーと損傷の関係性を即時に評価することにある。このため、膨大な数のコンクリート構造物のレジリエンス強化に貢献するような評価方法を確立し、新たな防災技術を開発することが望まれている。本研究では引張・圧縮などの機械的外力を加えることで生じる応力によって発光する性質を持つ応力発光体(Mechanoluminescence以降、MLと称す)を用いる。これにより構造物が受ける累積外力を簡易的かつ広範囲に測定し、構造物の損傷度を評価するための技術開発を目指す。

どのような産学官連携ができるか

ML技術を用いて、応力集中部の輝度解析から応力場の推定、および構造物に加わる過大な外力による損傷を破壊発光として捉え、その損傷度の評価を画像解析による破壊力学的観点と、AI(CNN技術)による物体検知の技術を用いて、簡易的かつ短時間で広範囲に構造物の損傷を把握することができる。

SDGs該当番号

9.産業と技術革新の基盤をつくろう 11.住み続けられるまちづくりを

その他

・3次元非線形動的応答解析ソフト(Sean FEM)を用いた地震発生時の振動解析
・弾塑性有限要素法(Marc)を用いた構造解析
・CNN技術による物体評価、物体検知による画像解析
・LabVIEWによる計測技術、画像解析