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Department of Civil and Environmental Engineering 社会環境工学科

遠山 宏明(とおやま ひろあき)

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工学部/生命情報学科 准教授
大学院工学研究科/生命情報学専攻

専門分野 理論計算機科学
担当授業科目

情報リテラシ 数理論理学 離散数学I 離散数学II                      オートマトンと形式言語 計算理論
大学院/計算量理論特論

私のプロフィール

学ぶ楽しさ、知る喜びを伝えられるように、日々心掛けて学生に接しています。

最終学歴 東京電機大学大学院理工学研究科応用システム工学専攻修了
学 位 博士 (工学) 修士(工学)
所属学会

電子情報通信学会 情報処理学会 日本数学会

連絡先

TEL / FAX 027-265-7358 E-Mail tohyama@maebashi-it.ac.jp
※ メールアドレスをコピーする際は@マークを半角にしてください。

技術相談・講演・共同研究に応じられるテーマ

クラスPとNP間の階層に関する研究
最適化問題に対する近似手法に関する研究
理論計算幾科学に関する研究

キーワード

計算量理論,近似アルゴリズム,理論計算機科学

現在取り組んでいる研究内容

理論計算機科学とは、計算機(コンピュータ)自身を研究対象とする分野であり、中でも計算の限界についての研究を中心に行ってきた。非決定性多項式時間計算可能な問題のクラスNPは、数多くの身近な問題を含んでおり、またその多くが実際的に計算できないであろうという強い根拠が示されている。しかしその一方で、クラスNPについては数多くの研究があるにもかかわらず、その構造に関する十分な解析を終えているとはいえない。これまでに、n 頂点のグラフ上で行われるハノイの塔問題や、ハイパーグラフ上で行われる川渡り問題といったパズル問題を用い、それらパズル問題の複雑さの解明とパズル問題を用いてクラスNPの階層の構築を実現した。

A B をヒルベルト空間 H 上の正定値有界線形作用素とする(A, B > 0で表す)。任意の実数 x に対して、Ax B A1/2(A-1/2BA-1/2)xA1/2 と定義する。この作用素 Ax Bx = 0 のときは A となり、x = 1のときは B となるので、AB を通るpathとみなすことができる。また、x の範囲を閉区間 [0,1] に限定すると、Ax B は重みつき幾何作用素平均 A #x B に一致する。藤井-亀井は相対作用素エントロピー S(A|B)≡A1/2(log A-1/2BA-1/2)A1/2 を導入したが、この S(A|B) はpath Ax B の点 A における接ベクトルと捉えることができる。古田は S(A|B) の一般化として St(A|B)≡A1/2(A-1/2BA-1/2)t (log A-1/2BA-1/2)A1/2 を導入した。この St(A|B) はpath上の点 At B における節ベクトルとみなすことができる。また、柳-栗山-古市はTsallis相対作用素エントロピー Tx(A|B)≡(Ax B-A)/x を導入した。Tx(A|B) はpath 上の点 AAx B を通る接線の傾きと捉えることができる。近年、これらの相対作用素エントロピーに関する関係や、その基礎的な性質を示し、作用素値αダイバージェンスDα(A|B)≡(AαB - A#αB)/α(1-α)の性質を示した。

量子情報理論では、量子システムの状態をρ≧0 かつtr(ρ)=1である密度行列ρによって表現する。2つの量子システムの状態ρとσ間の差異を表す量の代表は、梅垣が提案したカルバック・ライブラーダイバージェンスの量子化にあたる相対エントロピー s(ρ|σ)≡tr ρ(log ρ - log σ) である。したがって、藤井-亀井が提案した相対作用素エントロピーは、梅垣が与えた相対エントロピーに対応する概念と捉えることができる。また、各密度行列ρに対して、ρ=Σi pii><Ψi| (pi>0, Σi pi=1)なる純粋状態のアンサンブル{ pi, |Ψi> } が存在するが、tr(ρ)=1 をΣni=1 Ai=I と対応付け、Aipii><Ψi| に対応づけることで、正定値有界線形作用素の列AB(作用素分布と呼ぶ)はちょうど密度行列に対応する概念と捉えることができる。これまでに、上記の相対作用素エントロピーの研究を基礎として、作用素分布のもとでの相対作用素エントロピーに関する研究を行っている。今後は、これら作用素分布を染色体表現として捉えた遺伝的操作を開発し、それを用いて作用素分布の推定を行う遺伝的アルゴリズムの開発に取り組みたいと考えている。

主な研究業績

論文

1) Isa, Ito, Kamei, Tohyama, Watanabe: Relative operator entropy, operator divergence and Shannon inequality, Sci. Math. Jpn., 75, pp.289-298 (2012)

2) Isa, Ito, Kamei, Tohyama, Watanabe: Extensions of Tsallis relative operator entropy and operator valued distance, Sci. Math. Jpn., 76, pp.427-435 (2013)

3) Isa, Ito, Kamei, Tohyama, Watanabe: Generalizations of operator Shannon inequality based on Tsallis and R'enyi relative entropies, Liniar Algebra Appl., 439, pp. 3148-3155 (2013)

4) Isa, Ito, Kamei, Tohyama, Watanabe: On relations between operator valued α-divergence and relative operator entropies, Sci. Math. Jpn., in press

5) Isa, Ito, Kamei, Tohyama, Watanabe: Expanded relative operator entropies and operator valued α-divergence, Journal of Mathematics and system science, in press