2014年12月アーカイブ

カリキュラム・卒業認定基準

CURRICULUM POLICY

建築学科では、ディプロマ・ポリシーを達成するために、共通教育科目、専門教育科目(専門基礎科目、専門科目)に分けて、以下のカリキュラムを開設し、年次に従って実施します。

  1. 1年次においては、教養科目で構成されている共通教育科目とともに、建築学の基本となる設計、計画、構造の基礎に関する専門基礎科目を学ぶ。
  2. 2年次においては、1年次の専門基礎科目に加えて、建築学の基礎をより発展させた専門基礎科目のほか、建築設計、構造力学、建築計画、環境工学に関する専門科目について学び、建築設計者・技術者として必要な基礎知識を身に付ける。
    また、実習・演習科目を通して、自己表現力を身に付ける。
  3. 3年次においては、専門科目を中心に学び、建築計画・意匠分野、建築構造・材料分野、建築環境・設備分野に分けて、学生が自主的に履修計画を立て、希望する専門分野の科目を履修する。また、実験科目を通して、問題提起・解決能力を身に付けるほか、建築インターンシップでは、学外の企業で実務を体験することにより、倫理観や社会的責任を理解する。
  4. 4年次においては、専任教員の研究室に所属し、卒業研究・設計に取り組むことで、技術論文のまとめ方、プレゼンテーション方法、討議の仕方などについて学び、大学教育の総まとめを行う。

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DIPLOMA POLICY

卒業に必要な単位数を修得し、以下に示す能力を有すると認められたものに学位を授与します。

  1. 自ら発見した問題を、自ら調べ、自ら考えて解決する能力を身に付けている。
  2. 学んだ技術や知識をもとに、柔軟に対応できる応用力を身に付けている。
  3. 建築設計者・技術者として必要な基礎知識を持ち、記述能力、描画能力、ものを作る能力を通して、自分の考えを表現することができる。
  4. 建築設計者・技術者として備えるべき倫理観を持ち、社会的責任を理解している。
  5. 建築に関わる生活の豊かさ、人間の健康、地域社会、環境について考えた空間を創造することができる。
専門教育科目
専門基礎科目
専門科目
必修
必修
選択
1年次
前期
建築学概論
建築設計基礎Ⅰ
建築構造
建築材料
後期
建築計画Ⅰ
建築設計基礎Ⅱ
建築構造力学Ⅰ
木質構造 建築情報処理
バウビオロギーⅠ
2年次
前期
建築設計Ⅰ
建築史Ⅰ
インテリアⅠ
建築計画Ⅱ
建築構造力学Ⅱ
建築環境工学Ⅰ
バウビオロギーⅡ
建築設計ワークショップ
後期
建築設計Ⅱ
鋼構造Ⅰ
鉄筋コンクリート構造Ⅰ
建築環境工学Ⅱ
建築計画Ⅲ
インテリアⅡ
建築史Ⅱ
建築生産
建築構造力学Ⅲ
建築構造計画
3年次
前期
都市環境計画Ⅰ 建築法規
建築設計Ⅲ
建築設備Ⅰ
建築史Ⅲ
鋼構造Ⅱ
耐震工学
建築構造力学Ⅳ
鉄筋コンクリート構造Ⅱ
空気環境学
聴覚・音響学
建築インターンシップ
後期
建築施工

建築設計Ⅳ
都市環境計画Ⅱ
鋼構造設計
地盤・建築基礎構造
建築積算
建築マネジメント
建築設備Ⅱ
建築計画実験
建築環境実験
建築構造実験
建築ゼミナール

4年次
前期
卒業研究

建築計画特論
鉄筋コンクリート構造設計
環境デザイン特論

後期
建築構造特論

なお,上記の専門教育科目は,平成30年4月入学の1年次生が対象
» 3つのポリシー 工学部

授業紹介

専門基礎科目を学び、実験などの専門科目を経て、研究室に所属し卒業研究に取り組みます。

建築構造実験

人々が生活する上で必要不可欠である建築物は安全でなければなりません。建築物を自然災害などから守り、安全で安心な社会生活を営むためには、建築物に使用される材料や構造をしっかりと理解することが重要です。座学で理解していても実際には机上の空論になりかねません。そこで、この実験では座学で学んだ材料や構造について見て触って造って壊してなど実際に体験することで、建築の構造、材料、施工、維持管理などを体感的に理解し、建築技術者として必要な知識を養います。

建築情報処理

スマートフォンはうまく使いこなすけれど、実験のレポートを書けないのでは困ります。授業や研究活動に生かすため、1年次にコンピュータを使った演習を行います。理系の論文作成に必要なコンピュータの知識、レポートを書く場合に必要なテクニック、自由自在にグラフィックスを描くための演習を行います。また、建築を学ぶ上で重要な、自分の作品をわかりやすく効果的に表現するためのプレゼンテーションの基礎、研究に取り組むために必要なプログラミングの基礎を学びます。

研究室

地盤・耐震工学研究室 担当教員/関 崇夫

建築物の地震被害を少なくするために、建築物へ入力する地震動の大きさや建築物の揺れの大きさを把握するための研究を行っています。

テーマ例
  • 地盤の振動解析について
  • 地盤と構造物の動的相互作用に関する研究
  • 杭の鉛直支持力・水平抵抗に関する研究
学びのキーワード
  • 耐震設計/地盤と構造物/基礎構造/地盤の挙動/地震工学

構造信頼性研究室 担当教員/高橋 利恵

解析を通じて建築物の形や性能を検討し、設計に必要な安全性の検討や既存建築物を安全に長く使用するための研究を行っています。

テーマ例
  • 統計データの分析
  • 確率論の利用
  • 意思決定論の利用
  • 構造解析
  • 構造設計 
  • 信頼性解析手法および信頼性を用いた構造物の評価
学びのキーワード
  • 構造解析/確率論/信頼性解析

建築意匠・建築設計研究室 担当教員/若松 均

実際の設計活動を通じて得られた経験と知見をもとに、これからの建築のあり方、人々が集まって生活・活動する場について研究しています。

テーマ例
  • 建築意匠
  • 建築計画
  • 建築の形式・空間構成について
  • 住宅
  • 集合住宅
  • その他の実際の設計について
学びのキーワード
  • 設計論/住宅論/建築論/意匠/景観・環境

建築論・建築意匠研究室 担当教員/石川 恒夫

建築は芸術であり、芸術は感動であるとの思いから、建築家研究や作品研究を行い、また健康な住まいと暮らし方を提案するバウビオロギーの普及・啓蒙のために研究を行い、作品制作を同時に行っています。

テーマ例
  • バウビオロギー(建築生物学)に基づく住宅設計手法に関する基礎的研究(シックハウス、電磁波、色彩、ライフサイクルなど)
  • 作家研究
  • 建築家・今井兼次の創作活動に関する研究、健康なまちづくり、健康な住まいづくり
学びのキーワード
  • 健康な住まい/有機的建築/木造建築/シックハウス/建築意匠/近代建築/ライフサイクル/自然素材/木造

鉄筋コンクリート系構造研究室 担当教員/北野 敦則

多種多様な鋼とコンクリート接合部を網羅した設計法の研究を行っています。また、SRC構造の施工性の煩雑さを軽減するための開発研究も行っています。

テーマ例
  • 鋼とコンクリート合成構造(SRC造も含む)部材のせん断設計に関する研究
  • 鉄筋コンクリート構造部材のせん断設計に関する研究
  • コンクリート系構造の補修・補強に関する研究
学びのキーワード
  • 鋼コンクリート合成構造/鉄筋コンクリート構造/構造設計/耐震補強

建築意匠・建築設計・空間デザイン研究室 担当教員/石黒 由紀

社会や都市の中における建築やまち、インテリアの新しいあり方を模索し、文化や歴史をふまえながら実践的に研究や設計をしています。

テーマ例
  • 建築のスケールについて
  • 地域文化施設の新しいあり方、スポーツ(アート)によるまちの活性化
  • 風景としての建築
  • 空家の利活用
  • 都市居住の快適性
  • 建築の構成
  • 場所性について
  • 外部・内部の領域を意識した建築空間
  • 養蚕農家の空間構成、南牧村の集落
学びのキーワード
  • 建築意匠/デザイン/設計論/住宅論/建築論/スケール/建築の構成/景観/地域/まちづくり/養蚕農家/南牧村

建築生産研究室 担当教員/堤 洋樹

建物の長寿命化を実現する具体的な手法を確立するため、建物運用・管理についてソフト・ハードの両面から調査・分析を行います。

テーマ例
  • 建物の寿命及び増改築に影響を与える要因
  • 建物の維持管理手法に関する実験・システム構築
学びのキーワード
  • 建築・都市経済/保存・再生/生産管理/保全技術/建築工法

建築設備研究室 担当教員/三田村 輝章

省エネルギーで、且つ、快適・健康に過ごせる建物の実現に向けて、室内環境の問題や空調設備に関する研究を行っています。

テーマ例
  • 建物内における熱環境、湿気環境、空気環境、エネルギー消費量に関する調査
  • 数値シミュレーションによる熱・空気環境の予測
  • 省エネルギーシステムの計画・評価
学びのキーワード
  • 熱環境/空気環境/環境設備計画/建築設備/環境設計

都市・地域計画研究室 担当教員/辛島 一樹

楽しく安心して暮らせる持続可能な都市・地域の実現のための計画づくりに関する研究を行っています。

テーマ例
  • 各都市の構造や土地利用,将来計画の分析
  • 持続可能な都市構造の検討
  • 自然災害に強いまちづくり
  • まちなかのにぎわい創出や回遊の促進
  • 集落の活性化
学びのキーワード
  • 持続可能性/都市が抱えるリスク/都市計画/広域計画/地域コミュニティなど

建築史研究室 担当教員/臼井 敬太郎

建築史研究室では歴史的建築を訪ね、また文献や図面資料を読み解き、先達の挑戦に学び、今日の建築に生かす知恵を発見します。

テーマ例
  • 近代建築に関する研究
  • 歴史的建築を活用した教育普及活動
学びのキーワード
  • 近代建築史/保存・活用/景観・環境

建築音響学研究室 担当教員/井上 尚久

音・振動のコンピュータ・シミュレーションを用いて,材料音響性能・室内音場・騒音伝搬の数値予測や,建築音響測定の高精度化に関する研究を行っています。

テーマ例
  • 建築部材の音響性能の数値予測
  • 低周波音の屋外から住宅内への伝搬解析
  • 高性能な音響材料・構造の開発研究
学びのキーワード
  • 音・振動/吸音・遮音/CAE(Computer Aided Engineering)

将来について

取得可能な資格

  • 木造建築士
  • 一級・二級建築士
  • インテリアプランナー
  • 建築設備士
  • 設備設計一級建築士
  • 構造設計一級建築士
  • 建築施工管理技士

上記以外に、建築学科の卒業生が得られる受験資格として、商業施設士、管工事施工管理技士、建設機械施工技士、建築設備検査資格者、特殊建築物等検査資格者があります。

卒業後の主な進路

  • 本学または他大学の大学院進学
  • 建設関連企業(総合建設会社・建設コンサル タント会社・建築設計事務所など)
  • 不動産関連企業
  • 公務員 ほか

学科の年間行事予定

2021年度

実施日
行事内容
場所
4月5日 入学式

昌賢学園まえばしホール(前橋市民文化会館)

4月5日 在校生ガイダンス 前橋工科大学

4月6日

新入生ガイダンス 前橋工科大学

4月7日

新入生オリエンテーション

前橋工科大学

5月1日

建築見学会

高崎市

6月30日 M2進捗状況報告会 前橋工科大学
8月7日~8月8日 こども科学教室 前橋工科大学
8月9日~8月10日 オープンキャンパス 前橋工科大学
9月18日  保護者会 前橋工科大学

10月13日 

M2設計中間審査 前橋工科大学
10月23日~10月24日 学園祭 前橋工科大学
10月30日 論文+設計コース 論文最終発表会,論文コース 中間発表会 前橋工科大学
12月1日 M2予備審査 前橋工科大学

1月26日

M1進捗報告会 前橋工科大学
2月2日 M2本審査 前橋工科大学
未定 合同講評会(1~3年生の設計課題)

前橋工科大学

2月9日 論文コース 論文最終発表会

前橋工科大学

2月11日 卒業設計審査会 前橋工科大学
2月14日~2月18日 分野横断型シンポジウム(修士論文公聴会) 前橋工科大学
3月25日 学位授与式 昌賢学園まえばしホール(前橋市民文化会館)

在校生・卒業生メッセージ

思いがけない発見、気づきを得られる毎日。

建築学科 3年
新井 杏果 さん
(高崎市立高崎経済大学附属高等学校 出身)

子どもの頃から住宅の平面図を見るのが好きで、進路選択時にも建築や住宅の内装に関わる勉強ができて、実家から通える前橋工科大学を選びました。1人1台ずつ製図台を持てるので、いつでも自分の作業ができるところが気に入っています。
授業や課題に取り組むなかで、日常生活や今までの経験などについて改めて考え、思いがけない発見や気づきを得るようになりました。また、同じ目標や夢を持つ友達と関わることで、新しい考え方や刺激をもらい、建築に対する考え方や姿勢も変化しました。今後、建築意匠やデザインについて学びを深め、人間にも地球環境にもやさしい建築を造れるような仕事に就きたいです。

社会で活躍する先輩からのメッセージ

学生時代の学びがあったからこそ、仕事が楽しい。

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スタジオシナプス 勤務
安藤 樹姫也 さん
令和3年3月 建築学専攻 卒業
(建築学科 出身)
(高崎健康福祉大学高崎高等学校 出身)

設計事務所で、設計の仕事をしています。学生時代は、建築に対する考え方や意味をしっかりと学びました。現在は、実際の設計に使用する「実施図」の描き方を上司や先輩に教わりながら覚えているところですが、学生時代の学びがあったからこそ、今、仕事が楽しくできていると感じます。就職活動時は、インターンシップを利用していくつかの設計事務所を実際に見て回りました。どんな建築物を作っているか、どんな考えを持って作っているか、どんな人と仕事をするのか、という部分を重視し、自分に合うと感じた今の事務所に決めました。将来は、群馬に自分の設計事務所を設立し、自分の家、友達の家、卒業した幼稚園や学校の設計など、良い建築をたくさん作りたいです。

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